起業・ベンチャー企業支援

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M&A

M&Aとは,Mergers and Acquisitions(合併と買収)の略です。M&Aの大きな目的は,企業価値を上げることになりますが,前提としてシナジー(既存事業との相乗効果)を出し,現在の企業価値にあらたな価値を付加することにあります。M&Aの成功ないし失敗を,直後の業績だけで判断することは難しいですが,以下のような事例からも,その後の成長に大きく影響を及ぼすことは間違いありません。

大手携帯電話会社であるA社は,インドの携帯会社B社にM&Aを前提に,約2500億円の出資をしましたが,数年後,A社はB社に株式の買い戻しを打診し,不調に終わったことから国際仲裁裁判所に仲裁を申し立てています。調停の結論が出ていないため最終的な損失はわかりませんが,約1000億円の減損処理を行うのではないかと予想されています。

そのいっぽうで,大手持株会社C社は,携帯電話会社D社を1兆7500億円で買収しました。そして,C社は順調に契約数,業績を拡大させ,遂には中間期決算で,A社の営業利益3995億円を上回る4016億円を計上しました。

 

大企業だけが,M&Aを活用しているわけではありません。自社では案件を発掘することができなかった中小企業に代わり,M&A専門仲介会社,メインバンク,証券会社などが積極的に情報を発信して,中小企業のM&Aを後押しています。特に中小企業は,大企業と異なり事業承継の問題がありますので,紹介会社だけではなく,知り合いの社長から打診があることも多くあります。

M&Aは,買収先の企業評価を精密に行わなければ,買収後の企業価値が低下するおそれがあるため,デューデリジェンス(調査)を各分野で行います。ビジネスや財務だけでなく,法務に関しても詳細に調査を行います。中小企業のM&Aにおいて,ビジネスや財務デューデリジェンスは,経営陣や経理部門が行うこともありますが,法務デューデリジェンスは,組織内に弁護士がいないこともあり,怠るケースが見受けられます。しかし,そもそも契約には条件や有効期限があるものですので,契約関係の見落としは買収契約完了後の事業開始後に発覚しても,後の祭りとなります。また,違法行為などを行っていた場合は,買収元の企業の信用も欠落することになり,金銭的なM&Aの失敗だけでは済まされないことがあります。

しかし,中小企業のM&Aは,外部の弁護士に依頼せざるを得ないため,費用もそれなりにかかります。そのため,費用対効果を見合う法務デューデリジェンスを行うには,対象範囲を絞ることも検討しなければなりません。特に問題が多く発生する領域として,複数株主が存在した場合の株式関係,許認可,保有する知的財産や主要取引先との契約などの事業関係,未払い残業やストックオプションの存在を含めた従業員との労使関係,簿外債務を含めた資産・負債関係が挙げられます。また,潜在的なものや係争中のものも含めた紛争関係も留意する必要があります。

また,法務デューデリジェンスもさることながら,M&Aを実施する過程での,基本合意書や最終的な株式譲渡契約書(事業譲渡契約書などになることもあります)もM&A後の問題を未然に防ぐ重要な位置づけとなりますので,弁護士の確認をする必要があります。

M&Aが中小企業の経営戦略の一般的な手法になったといえども,それにともない失敗事例も数多く上っていますので,法律の専門家である弁護士の活用は,転ばぬ先の杖となるでしょう。

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